Amine Idrissi / Shutterstock.com

ボスニアの不安定化と欧州
―― 徘徊しだしたセルビアナショナリズム

イスメット・ファティフ・カンカール 前ボスニア・ヘルツェゴビナ 安全保障相顧問

How Bosnia Could Break Europe: The Return of Serbian Nationalism Could Start Another War on the Continent

Ismet Fatih Cancar ボスニア・ヘルツェゴビナ安全保障相顧問を務めた(2020–2023年)。ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院フルブライト客員研究員(2024–2025年)。

2025年6月号掲載論文

ボスニア・ヘルツェゴビナ(ボスニア)のスルプスカ共和国は、ボスニアからの分離・独立を画策している。共和国を率いる親ロシア派のセルビア人ナショナリスト、ミロラド・ドディックは、ボスニアの中央政府を弱体化させようと長く活動してきた人物だ。セルビア人の分離主義者たちは、ますます大胆になりつつあるし、彼らを支えるハンガリーやモスクワの指導者たちも同様だ。こうしてボスニアは、その短い歴史のなかでもっとも深刻な崩壊の危機に直面している。スターマー英首相、マクロン仏大統領、メルツ独首相など、「ワシントンが作り出した空白を埋める」と約束しているヨーロッパの指導者たちにとって、この問題にどう対応するかは、重要な試金石になるだろう。

  • 紛争の再発か
  • 分離独立の流れ
  • ボスニアをとりまく国際環境

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

(C) Copyright 2025 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top