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台湾海峡で中国を抑止するには
―― アメリカの能力と決意を示せ

デビッド・サックス 米外交問題評議会フェロー
イヴァン・カナパシー 元国家安全保障会議 ディレクター

What It Will Take to Deter China in the Taiwan Strait: Washington Must Take Difficult Steps to Prevent Catastrophe

David Sacks 2023年6月に発表された米外交問題評議会の台湾に関すタスクフォースでプロジェクト・ディレクターを努めた。米外交問題評議会フェロー。

Ivan Kanapathy 元国家安全保障会議 ディレクター(中国、台湾、モンゴル担当)などを経て、現在はジョージタウン大学教授(非常勤)。米戦略国際問題研究所シニアアソシエーツ。

2023年11月号掲載論文

いまや、外交は綻びをみせ、抑止力は形骸化している。しかも、中国のリスク許容レベルは高まり、台湾海峡における不安定化要因は増える一方だ。ワシントンは、対中抑止力が低下していることを認識した上で、武力行使が破滅的な結果を招くことを習近平に理解させるために、さらなる措置を講じなければならない。そのためには、北京との摩擦が大きくなることを受け入れ、台湾の戦闘能力を高め、台湾軍の訓練や米軍アドバイザーの派遣を含めて、台湾のために軍事介入するアメリカの能力と決意を示さなければならない。アメリカとパートナーは、武力行使が解決策にはならないことを中国に認識させる必要がある。

  • 明確なシグナルを
  • 北京の瀬戸際外交
  • 台湾をいかに支援するか
  • 抑止力強化

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