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再生可能エネルギーの新地政学
―― シーレーンから多国籍グリッドへ

エイミー・マイヤーズ・ジャッフェ   タフツ大学 フレッチャー・スクール 研究教授

Electricity Is the New Oil A U.S. Strategy for the Post-Hydrocarbon World

Amy Myers Jaffe タフツ大学フレッチャー・スクール研究教授。最近の著書に、Energy's Digital Future: Harnessing Innovation for American Resilience and National Security (Center on Global Energy Policy)がある。フォーリン・アフェアーズでは、「ウイルスとエネルギー市場ショック―― 冷え込む需要とエネルギー価格の低下」(2020年4月号)などを発表している。

2021年8月号掲載論文

ランサムウェア攻撃でアメリカ最大のパイプラインの一つが2021年5月に閉鎖に追い込まれる事件が起きた。遠く離れた場所の得体のしれぬ勢力が遂行した(重要な国内インフラを対象とする)複雑なデジタル攻撃は今後の脅威を予兆している。(再生可能エネルギーによる)電力が世界のエネルギーシステムでのプレゼンスを拡大していくにつれて、より多くのインフラがサイバー攻撃にさらされるようになるだろう。グリッドが大きくなると、保護を必要とするインフラが巨大になり、ハッカーが侵入する機会が増えるからだ。例えば、(電力インフラをターゲットにする)サイバー空間での活動を規制する国際ルールの確立を主導するのは、冷戦期における核軍備管理合意と同じくらい重要な試みになる。「デジタル化された世界の地政学」に向けて、ワシントンは現状を大きく見直す必要がある。

  • インフラに対するサイバー攻撃
  • ネットワーク効果
  • エネルギー安全保障の新枠組み
  • デジタル時代の地政学へ

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