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米経済とインフレ論争
―― インフレは本格化するか、収束するか

ロジャー・W・ファーガソンJr 米外交問題評議会特別フェロー(国際経済担当)

How Much is Too Much? The U.S. Inflation Debate Heats Up

Roger W. Ferguson Jr. 米外交問題評議会特別フェロー(国際経済担当)。

2021年7月号掲載論文

連邦準備制度理事会(FRB)の政策決定者が、2021年の平均インフレ率を約2・5%と予測し、その後、低下していくと考えているのに対して、他のエコノミストは、インフレ率は4%にまで上昇し、今後数年でさらに上昇するとみている。FRBの意思決定者は、「金利の引き上げに踏み切る段階になるまで、今後も忍耐強く状況を見守る」とコメントしており、受け入れ可能な範囲を超えた、突出した物価上昇があっても、それは、パンデミックによる経済シャットダウン後の経済再開に派生する一時的なボトルネック現象だとみている。だが、現在のインフレ率の上昇は一時的なものだとみなす、FRBの分析が間違っていれば、そして、FRBは認識面で後れをとっているという批判派の見方が正しければ、アメリカ経済だけでなく、世界の他の地域の経済も無傷では済まなくなる。

  • 二つの見方
  • なぜFRBは批判されているか
  • 国際的意味合い

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