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ジェノサイド認定の意味合い
―― 中国のウイグル人弾圧問題の行方

ジョン・B・ベリンジャーIII  元国務省法律顧問

China’s Abuse of the Uighurs: Does the Genocide Label Fit?

John B. Bellinger III アメリカの法律家で、ジョージ・W・ブッシュ政権の国務省、国家安全保障会議の法律顧問を務めた。現在は、ワシントンのアーノルド&ポーターのパートナーで、米外交問題評議会国際法・国家安全保障法担当シニアフェロー(非常勤)。

2021年3月号掲載論文

トランプ政権末期、ポンペオ国務長官は、中国政府は新疆ウイグル自治区でウイグル人やその他の少数民族に対するジェノサイド(民族大量虐殺)に手を染めており、ウイグル人を含むマイノリティに対して「人道に対する罪」を犯していると表明した。ジェノサイド認定が表明されると、歴史的に、制裁や軍事介入を含む重要な行動をとるように政府に求める議会、市民団体、メディア、大衆の圧力は大きくなる。だが、ジェノサイド認定は、トランプ政権が末期にとった他の行動同様に、バイデン政権の対中関係改善能力を封じ込める作用をしており、実際に、それがポンペオの意図だったのかもしれない。そうでなくても、バイデン政権はウイグル人に対する中国の行動を力強く非難しただろうが、ジェノサイドの認定を支持すれば、政権が中国に対してより懲罰的な行動をとることを求める市民の圧力を高めるのは避けられない。

  • ジェノサイドと人道に対する罪
  • ジェノサイドをめぐる判断
  • 民族大量虐殺の定義
  • 認定の意味合い
  • バイデン政権の立場
  • 次に何が起きるか

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