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CFR Blog ブックレビュー
北京の影響下で
―― 東南アジアにとっての中国という課題

ハンター・マーストン  オーストラリア国立大学博士候補生(国際政治)

A Review of “Under Beijing's Shadow: Southeast Asia's China Challenge” by Murray Hiebert

Hunter Marston オーストラリア国立大学 博士候補生(国際政治)、研究テーマは東南アジアにおける大国間競争。

2021年2月号掲載論文

東南アジア諸国の対中認識は二つの考えの間で揺れ動いている。経済成長を中国の台頭に依存しているために、中国との貿易を続けたいと考える一方で、中国の強大化する経済力、外交力、軍事力を警戒している。南シナ海を含む東南アジア地域で北京が強硬外交をとり、武力行使も辞さない路線をとっていることに神経を尖らせている。実際には、中国と東南アジアの親密な関係を示唆する神話の多くは虚構のようだ。「ミャンマーが中国の衛星国のような存在になった」とみなすのは安易すぎるし、カンボジア人の多くも、中国の影響力拡大を警戒している。むしろ、東南アジアに共通しているのは、中国に傾斜することに対するリスクヘッジ戦略をとっていることかもしれない。・・・

  • 揺れ動く対中認識
  • 中国の勢力圏という神話
  • リスクヘッジ戦略
  • ASEANの姿勢とアメリカの政策

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