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トランプ後もポピュリズムは続く
―― 民主主義はなぜ衰退したのか

ダロン・アセモグル   マサチューセッツ工科大学(MIT)教授

Trump Won’t Be the Last American Populist The Conditions That Produced Him Need to Be Understood to Be Addressed

Daron Acemoglu マサチューセッツ工科大学(MIT)教授。共著にThe Narrow Corridor: States, Societies, and the Fate of Liberty.がある。フォーリン・アフェアーズでは「アメリカ社会の分裂と解体 ―― 唐突な国家破綻を回避するには」(2020年7月号)を発表している。

2020年12月号掲載論文

ポピュリスト運動は、不平等とエリートに対する怒りを背景に台頭した。しかし、なぜアメリカの有権者は不平等が拡大し、超富裕層が普通の人々を踏み台にして恩恵を得ていた2016年に、左ではなく右を向いたのだろうか。実際には、右派ポピュリズムは、トランプが共和党を乗っ取る20年以上前から強力な政治トレンドとして再浮上していた。政治を二極化させ、政治秩序を解体したのは、グローバル化、デジタル技術、オートメーション技術の拡大が伴う社会経済問題に民主制度がうまく対応できなかったからだ。再び似たような権威主義のポピュリストが登場して、権力を握ることを阻止したいのなら、この流れを理解し、対策をとらなければならない。トランピズムのルーツは、トランプで始まり、終わるものではない。

  • トランプ主義のルーツ
  • なぜ格差と不平等が拡大したのか
  • 世界的潮流

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