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グローバルパンデミックとWHO
―― パンデミックと国際システムとナショナリズム

スチュワート・パトリック  米外交問題評議会シニアフェロー (グローバルガバナンス)

When the System Fails COVID-19 and the Costs of Global Dysfunction

Stewart Patrick 米外交問題評議会シニアフェロー(グローバルガバナンス)。近著にThe Sovereignty Wars: Reconciling America with the Worldがある。フォーリン・アフェアーズ・リポートでは過去に「トランプリスクが促す世界秩序の再編―― 各国のリスクヘッジで何が起きるか」(2017年3月号)、「同盟諸国のリスクヘッジ策 ―― トランプリスクと同盟諸国の対応」(2018年3月号)などを発表している。

2020年8月号掲載論文

パンデミックを前に、各国は国際協調ではなく、他の諸国とも世界保健機関(WHO)とも対立するナショナリスト路線をとった。WHOに対する批判もあるだろう。しかし、多国間システムが「必要なときに自律的に動き出すメカニズムではない」ことを認識する必要がある。どんなに専門知識や経験があって、いかに機構改革を実施しても、(メンバー国が)システムにおける政治的な方向性を示し、持続的なリーダーシップを発揮しない限り、多国間組織は効果的に動けない。現在の危機を前に、各国の指導者が、多国間組織はうまく機能しないと結論づけ、その解体を求めるようになれば、新たに大惨事が引き起こされ、人類はさらに大きな犠牲を強いられるだろう。

  • 加盟国と国際機関
  • 実現しなかった国際協調型対応
  • 国際機関の価値を引き出すには
  • WHOが抱える問題
  • テドロスは中国の傀儡か
  • 教訓

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