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カトリック教会の重大な危機
―― 宗教改革以来最大の危機とは何か

マッシモ・ファジョーリ 米ビラノバ大学教授(神学・宗教学)

The Catholic Church’s Biggest Crisis Since the Reformation
Why a New Wave of Sexual Abuse Revelations Has Deepened Preexisting Divisions

Massimo Faggioli ビラノバ大学教授(神学・宗教学)。近著にCatholicism and Citizenship: Political Cultures of the Church in the Twenty-First Centuryがある。

2018年12月号掲載論文

カトリック教会は制度改革を切実に必要としていたタイミングで、政治的・神学的・地政学的な亀裂の拡大に直面し、いまや宗教改革以来最大の危機に直面している。聖職者による性的虐待が新たに明らかになり、世界に衝撃を与えている。ビガノ大司教は「教皇フランシスコは長年マカリックの性的虐待を知っていたにもかかわらず、その隠蔽を助けてきた」と告発する書簡を発表し、教皇の辞任さえ求めている。いまやカトリック教会は、進歩派と保守派の間で大きく割れている。それでも、おそらく現在の状況は、16世紀の宗教改革のようなカトリックの分裂や、新しい教会の設立にはつながっていかないだろう。より現実性が高いのは、ローマ・カトリック教会が、中央とのつながりが緩く、より国家に根ざした東方正教会のような制度構造に向かっていくことだ。・・・

  • 第2の宗教改革?
  • 分裂した教会
  • セクシュアリティをめぐる分裂
  • 次に何が起きるか

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