Photo / Helsingin Sanomat

レーニン主義と習近平の中国モデル
―― 北京のボリシェビキ

ニック・フリック イエール大学大学院  博士候補生(アジア研究)

The Bolsheviks in Beijing: What the Chinese Communist Party Learned From Lenin

Nick Frisch イエール大学大学院 博士候補生(アジア研究)

2017年12月号掲載論文

ボリシェビキそして彼らが形作ったソビエトという国家は、中国共産党にとってモデルであり、反面教師でもあった。ソビエト崩壊の記憶ゆえに(その二の舞になるのを避けようと)中国共産党指導部は権力維持に向けた決意を固め、党が軍部を支配することの重要性を肝に銘じた。なぜ習近平が個人への権力集中や民衆の生活のより多くの側面への党の介入路線の強化へと動いているかも、これである程度説明できる。だが目的は変化した。習の「中国の夢」が約束するのは、ボーダーレスなプロレタリアの楽園ではなく、党の支配の下で、中華文明の栄光を取り戻すことだ。こうした固有のナショナリズムとレーニン主義の鉄の規律の組み合わせは、トルコからフィリピンにいたるまでの権威主義の指導者たちにとって、代表制民主主義に代わる魅力的な選択肢なのかもしれない。

  • ソビエト崩壊の教訓
  • 中ソの共産党
  • ソビエトモデルと中国
  • 輝く未来
  • 中国モデルの誕生

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