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欧州移民危機の真実
―― 悲劇的選択とモラルハザード

マイケル・テイテルバーム ハーバード大学法律大学院 シニアリサーチフェロー

The Truth about the migrant crisis

Michael S. Teitelbaum アメリカの人口統計学者で、現在はハーバードロースクールのシニア・リサーチアソシエーツ。フォード財団、米移民改革コミッションの副議長(1990―1997)、アルフレッド・スローン財団の副会長などを経て現職。

2015年10月号掲載論文

人道的にも政治的にも非常に深刻な危機がヨーロッパで進行している。難民に同情する市民感情のうねりは、リセッション、高い失業率、テロ攻撃、ユーロシステムの危機に苦しむヨーロッパに、さらに深刻な課題を突きつけている。ヨーロッパのポピュリストや反EUの政党や運動にとっては、そこに、うまく追い風にできる政治環境が生じていることを意味する。しかも「悲劇的な選択」と「モラルハザード」の問題がある。限られた資源を絶望的な状況にある人々にいかに分配するかを含めて、ヨーロッパの移民対策がその社会的価値と衝突する恐れがある。一方、好ましい目的地とみなされている国が人道主義的立場から移民を受け入れるという声明を発表すれば、ますます多くの人をリスクの高い旅へと駆り立ててしまう。紛争周辺国にいる難民への支援強化など、現在の路線を見直していかない限り、平和と繁栄、そして人の自由な移動に象徴されるヨーロッパ統合プログラムの成果そのものが、揺るがされることになる。

  • 膨大な規模の移民
  • 「悲劇的な選択」と「モラルハザード」
  • ヨーロッパの課題と解決策
  • 留意すべき五つのポイント

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