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Foreign Affairs Update
蓄電技術の進化が電力供給と経済を変える

ジェームズ・マニュイカ マッキンゼー・グローバルインスティチュート ディレクター
マイケル・チュイ マッキンゼー・グローバルインスティチュート プリンシパル

Better Batteries, Better World

James Manyika マッキンゼー・グローバルインスティチュートのディレクターとして、世界経済および技術トレンズの調査をリードしている。MITの交換教員フェロー(Faculty Exchange Fellow)、NASAジェット推進研究所の客員研究員(Visiting Scientist)、オックスフォード大学ベリオール・カレッジフェローを経て現職。オバマ大統領にグローバル開発カウンシル(Global Development Council)のメンバーに指名され、米商務省のイノベーション・アドバイザリー・ボードの委員も務めている。
Michael Chui マッキンゼー・グローバルインスティチュート、プリンシパル。情報技術およびイノベーションのビジネス、経済、社会におけるインパクトの調査を主導する。前職は、インディアナ州ブルーミントン市の初代チーフ・インフォメーション・オフィサー(1997年―2001年)。オープンソース技術を用いてITプロジェクトを実施し、ブルーミントン市は、住民集会(public meeting)をウェブ上で中継およびアーカイブとして公開する世界初の都市となった。

2013年9月号 掲載論文

風力発電とソーラー発電にとって、電力生産に断続が生じることが大きな弱点だ。だがバッテリーストレージ(蓄電装置)があれば、これら再生可能エネルギーを蓄電し、必要に応じて使うことができるし、蓄電技術はエネルギー産業全体を揺るがすような、急速な技術革新を経験している。バッテリーストレージは、風力やソーラーファームからの電力だけでなく、家庭やオフィスビルに設置されているソーラーパネルからの電力も蓄電できる。さらに、送配電網に蓄電池を設置して、電気を貯蔵するグリッドストレージがあれば供給の信頼性と質を高め、電力価格を引き下げることにもつながる。エネルギー貯蔵技術がもたらす経済価値は2025年にはサウジアラビアのGDPにほぼ匹敵する規模に達すると試算される。18世紀以降この世に存在する電池(蓄電技術)が21世紀の経済の姿を大きく変貌させることになるかもしれない。

  • 蓄電技術の進化 
  • 進化する電池 
  • 進化する電池と電気自動車のポテンシャル 
  • 電力供給の安定化 
  • 「グリッドストレージ」の可能性 
  • スマートな世界 

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