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米国に関する論文

米外交問題評議会インタビュー
戦後イラクの治安と憲法制定の行方

2003年12月号

マリナ・S・オッタウェイ  カーネギー国際平和財団シニア・アソシエート

「イラクの安定化を図るうえで、治安問題以上に重要なのは、イラクを特定の政治制度の下で一つにとりまとめる方法を見いだすことができるかどうかだ」とマリナ・S・オッタウェイは語る。トマス・キャロサースとの共著で、同財団のリポート「イラクの主権への適切な道筋」をまとめたオッタウェイは、現在のイラクにおいて安定という言葉は、「占領軍と反占領軍勢力の間の戦闘がやむこと、政治勢力間の合意が成立すること」の二つの意味を持つと指摘する。だが、治安問題に加え、どのようにして憲法を制定し、どのような道筋で主権をイラクに返すかを決めない限り、問題の根本的解決はあり得ない、と状況を分析した。(聞き手はバーナード・ガーズマンwww.cfr.orgのコンサルティング・エディター)

米外交問題評議会インタビュー
イラク人への暫定的権限委譲を急げ

2003年11月号

リチャード・ハース 米外交問題評議会会長

「イラク人による警察や軍の整備を急ぐだけでなく、イラク人への政治的権限の委譲も急ぐべきだろう。われわれの現地での目的も下方修正する必要がある」。こう指摘するリチャード・ハース米外交問題評議会会長は、現状では、民主的なプロセスを経て指導層の形成を試みるよりも、非民主的なプロセスながらも、民衆を代弁できる指導層を作るほうが賢明だろうと語った。
ハースは前国務省政策企画部長。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター。二〇〇三年十一月十三日)

米外交問題評議会インタビュー
アメリカは国際社会の信頼を失っている

2003年11月号

ズビグニュー・ブレジンスキー カーター政権大統領補佐官

「ブッシュ政権の最近の政策路線、政策の実行の仕方、政策を説明する際に使用されるボキャブラリー、テロという特定問題にばかりこだわる姿勢ゆえに、アメリカが本来世界で果たすべき役割が大きく損なわれている」。カーター政権の国家安全保障問題担当大統領補佐官、ズビグニュー・ブレジンスキーはアメリカは国際社会での信頼を失い、孤立していると現状を批判し、現政権はこれまでの路線を改める必要があると語った。「われわれに同意しないのは、われわれに反対しているのと同じだ」という前提で行動するのをワシントンは止め、穏健な外交を心がけ、知的な政策決定を可能とする信頼できる情報収集の枠組みを確立すべきだと指摘した。
同氏はワシントンの戦略国際問題研究所の顧問を務め、新著「ザ・チョイス」を近く出版予定。聞き手はバーナード・ガーズマン(www.cfr.orgのコンサルティング・エディター。二〇〇三年十一月十七日)

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