stockelements / Shutterstock.com

2021.1.19. Tue

大都市は消滅するのか
―― 適度な密度と過密を区別せよ

密度は必ずしも悪ではなく、そこには適度で好ましい密度もある。手頃な価格の住宅、広い歩道、多くの公園スペース、家から徒歩圏にある豊かな自然環境、学校、その他のコミュニティ施設がある町をイメージしてほしい。これらが適切な密度のイメージだ。比較的ストレスのない環境で、包含的でアクティブなコミュニティ活動を促すようにすれば、優れた公衆衛生も実現される。(キースマート)

道路はなぜ危険なのか。根本原因は、自動車やドライバーの運転よりも、道路の設計そのものにある。重要なのは歩道を大きくし、交差点での横断歩道の距離を短くすること。車線の幅を狭めて、ドライバー、歩行者、自転車に乗る人がアイコンタクトを取りやすくすることだ。さらに道路スペースを自動車だけでなく、自転車レーンとバスレーン、そして新しい歩行者スペースに変える。これだけでも、道路は格段に安全な場所になる。(カーン 、ソロモナウ )

いまや先進諸国の多くの都市では、スマートシティ構想を通じて都市インフラデータのネットワーク化が進められている。だが、600の大都市だけで、世界のGDPの3分の2を担っていることからも明らかなように、大都市が繁栄する一方で、中小の都市は取り残されている。途上国の都市のなかには、地方政府と市民の社会契約が破綻し、社会的アナーキーに陥っている「脆弱都市」もある。急速な都市化、突出した若年人口、教育レベルの低さ、そして失業が脆弱都市の問題をさらに深刻にしている。・・・(マッガー)

大都市は消滅するのか
―― 適度な密度と過密を区別せよ

2020年7月号 ジェニファー・キースマート キースマートグループ 最高経営責任者

密度は必ずしも悪ではなく、そこには適度で好ましい密度もある。手頃な価格の住宅、広い歩道、多くの公園スペース、家から徒歩圏にある豊かな自然環境、学校、その他のコミュニティ施設がある町をイメージしてほしい。これらが適切な密度のイメージだ。比較的ストレスのない環境で、包含的でアクティブなコミュニティ活動を促すようにすれば、優れた公衆衛生も実現される。実際、現職のパリ市長は、住民が短時間の徒歩や自転車であらゆる仕事、買い物、レジャーのニーズを満たせる「15分で動ける都市」に変えるという公約を掲げて再出馬し、選挙を戦うつもりだ。北米の都市は、このビジョンから学ぶ必要がある。より深くつながり、住みやすく、持続可能で、混雑が少ない適切な密度へ向かっていくべきだ。

危険な道路を変えるには
―― 車ではなく歩行者を重視した道路のデザインを

2020年4月号 ジャネット・サディク=カーン   ブルームバーグ・アソシエーツ  プリンシパル セス・ソロモナウ  ブルームバーグ・アソシエーツ  マネジャー

道路はなぜ危険なのか。根本原因は、自動車やドライバーの運転よりも、道路の設計そのものにある。より速度を出せるように設計された大型道路は、必然的により多くの死者をもたらした。車線の幅が広すぎると、ドライバーは危険なほどスピードを出し、道路上にあるものを障害物とみなすようになる。一方、どうみても安全にはみえない渋滞するニューヨーク市の道路における2017年の歩行者の死亡率は、アメリカの他の大都市の3分の1程度だ。重要なのは歩道を大きくし、交差点での横断歩道の距離を短くすること。車線の幅を狭めて、ドライバー、歩行者、自転車に乗る人がアイコンタクトを取りやすくすることだ。さらに道路スペースを自動車だけでなく、自転車レーンとバスレーン、そして新しい歩行者スペースに変える。これだけでも、道路は格段に安全な場所になる。

急速な都市化の光と影
―― スマートシティと脆弱都市

2015年2月号 ロバート・マッガー イガラッペ研究所 リサーチディレクター

今後の世界人口の成長の90%は途上国の都市やスラム街に集中し、先進国の都市人口の増大は鈍化し、人口が減少する都市も出てくる。いまや先進諸国の多くの都市では、スマートシティ構想を通じて都市インフラデータのネットワーク化が進められている。だが、600の大都市だけで、世界のGDPの3分の2を担っていることからも明らかなように、大都市が繁栄する一方で、中小の都市は取り残されている。途上国の都市のなかには、地方政府と市民の社会契約が破綻し、社会的アナーキーに陥っている「脆弱都市」もある。急速な都市化、突出した若年人口、教育レベルの低さ、そして失業が脆弱都市の問題をさらに深刻にしている。・・・

Current Issues

Focal Points アーカイブ

Focal Points

過去のトップページ特集

Focal Points アーカイブ

最新のSubscribers' Only公開論文

論文データベース

本誌最新号紹介

2021年1月号(2021年1月10日発売)

Contents

  • コロナ後の経済再建を考える
    ―― 債務増でも積極財政をとるべき理由

    ジェイソン・ファーマン

  • 新大統領が直面する内外のアジェンダ
    ―― バイデンが生かすべき機会を検証する

    サマンサ・パワー

  • ワクチンへの過大な期待と幻滅
    ―― 迅速な勝利は期待できない

    ジョシュ・ミショー 、 ジェン・ケイツ

  • CFR Blog
    ワクチン開発と集団免疫
    ―― 米中免疫ギャップの意味合い

    ヤンゾン・ファン

  • 農村地帯で続く小さなアウトブレイク
    ―― コロナ危機が長期化する理由

    タラ・C・スミス

  • 中国が望む世界
    ―― そのパワーと野心を検証する

    ラナ・ミッター

  • 「アメリカは敗北しつつある」
    ―― 米中競争についての北京の見方

    ジュリアン・ゲワーツ

  • 中国のグローバルドローン戦略
    ―― 対抗するか、取り残されるか

    マイケル・C・ホロウィッツ、ジョシュア・A・シュワルツ 、マシュー・ファーマン

他全9本掲載

Page Top