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2026.3.24 Tue
イラン戦争とエネルギー危機
―― イランとホルムズ海峡
いかなる手段を用いても、湾岸地域から十分な量の石油を運び出すことはできない。パイプライン、備蓄放出、浮体式貯蔵施設からの放出を考慮に入れても、おそらく1日あたり1000万バレル以上の供給不足が生じると考えられる。(フロマン他)
アメリカはイランによる機雷敷設を阻止することに集中し、より大規模な戦争からの出口を探るべきだ。そうしない限り、ワシントンは、ホルムズ海峡における船舶航行に対する妨害行為が、イランがかねてより準備し、今まさに展開しようとしている数ある対応策のほんの一部に過ぎないことを思い知ることになるだろう。(タルマッジ)
今回の「壮絶な怒り」作戦は、パンドラの箱を開けてしまった。そこには、達成可能な明確な目標もなければ、エスカレーションを抑えるための道筋もない。空爆でインフラを破壊し、政府の能力を弱体化させ、指導層を排除できるかもしれないが、まとまりのある政治的代替策を準備することはできない。(バエズ)
未曾有のエネルギー危機
―― イランとホルムズ海峡
2026年4月号 マイケル・フロマン 米外交問題評議会 会長 ダン・ポネマン 元エネルギー省 副長官 ジェイソン・ボルドフ コロンビア大学 グローバル・エネルギー政策センター所長
(ホルムズ海峡を経由しない)サウジアラビアのパイプラインの価値は(積み出し港である)ヤンブー輸出ターミナルのキャパシティによって制約される。同ターミナルは最大で1日あたり約450万バレルを輸出できるように設計されているが、実際にはそれよりはるかに低い能力しかない。さらに、その輸出ターミナルやそこで積み込み可能なタンカーは、フーシ派の攻撃にさらされる危険がある。(ダン・ポネマン)
現状は、中国の長期的なエネルギー安全保障戦略の正しさを裏付けている。中国は、経済の電力化を促進することで石油輸入を抑制し、石炭や再生可能エネルギーなどの国内資源からより多くの電力を生産すること、そして約14億バレルに達する巨大な戦略石油備蓄を強化することに重点を置いてきた。(ジェイソン・ボルドフ)
いかなる手段を用いても、湾岸地域から十分な量の石油を運び出すことはできない。パイプライン、備蓄放出、浮体式貯蔵施設からの放出を考慮に入れても、おそらく1日あたり1000万バレル以上の供給不足が生じると考えられる。(マイケル・フロマン)
ホルムズ海峡とイランの優位
―― 米国にまともな選択肢はない
2026年4月号 ケイトリン・タルマッジ マサチューセッツ工科大学 政治学准教授
イランは、機雷、ミサイル、ドローン、小型潜水艦、ドローンボート、武装高速艇を組み合わせて、ホルムズ海峡のタンカー航行を脅かすことをかねて計画してきた。これらによって、イランによる集中攻撃にさらされる空間がホルムズ海峡で形成されれば、これを解体するのは容易ではない。アメリカはイランによる機雷敷設を阻止することに集中し、より大規模な戦争からの出口を探るべきだ。そうしない限り、ワシントンは、ホルムズ海峡における船舶航行に対する妨害行為が、イランがかねてより準備し、今まさに展開しようとしている数ある対応策のほんの一部に過ぎないことを思い知ることになるだろう。
トランプが開けたパンドラの箱
―― 目標もエスカレーション回避策もない(3/1/2026)
web exclusive アリ・バエズ 国際危機グループ(ICG)イラン・プロジェクト ディレクター
今回の「壮絶な怒り」作戦は、パンドラの箱を開けてしまった。そこには、達成可能な明確な目標もなければ、エスカレーションを抑えるための道筋もない。空爆でインフラを破壊し、政府の能力を弱体化させ、指導層を排除できるかもしれないが、まとまりのある政治的代替策を準備することはできない。しかも、イランは革命防衛隊、情報機関、治安部隊といった組織を維持しているし、これらはまさにこのような事態に備えて整備されてきた。アメリカの賭けが「空爆で上からイラン政府を叩き、イラン民衆が地上で政府を倒す」ということなら、その賭けには先例とできるような明確な歴史モデルは存在しない。


