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米中対立の本質とは
―― イデオロギー対立を回避せよ

エルブリッジ・コルビー  元米国防副次官補(戦略・戦力展開担当) ロバート・D・カプラン  外交政策研究所の地政学チェアー

The Ideology Delusion America’ s Competition with China is Not about Doctrine

Elbridge Colby マラソン・イニシアティブのプリンシパル。2017年から2018年まで米国防副次官補(戦略・戦力展開担当)を務めた。 Robert D. Kaplan アメリカの作家、ジャーナリストで専門は外交政策。外交政策研究所の研究員(地政学担当)。最近の著書にThe Good American; The Epic Life of Bob Gersony, the U.S. Governments’s Greatest Humanitarianがある。

2020年10月号掲載論文

ワシントンの中国批判は的外れではない。アメリカは中国との非常に深刻な競争を展開しており、多くの面で強硬路線をとらざるを得ない状況にある。だが、米中間の問題の根底にイデオロギー対立が存在するわけではない。経済、人口、国土の圧倒的な規模とそれがもたらすパワーゆえに、 たとえ中国が民主国家だったとしても、ワシントンはこの国のことを警戒するはずだ。逆に、これをイデオロギー競争とみなせば、対立の本質を見誤り、壊滅的な結末に直面する恐れがある。中国に対抗する連帯を構築するのさえ難しくなる。大国間競争では、イデオロギー的な一致を求めたり、完全な勝利を主張したりすることなど無意味であり、むしろ、壊滅的事態を招きいれることを理解する必要がある。

  • 米中対立の本質
  • 中国による覇権への反発
  • 対中現実主義路線を
  • 価値外交とリアリズム

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