Patricio-Murphy / Shutterstock.com

トランプの撤退宣言とシリアの現実
―― 介入目的を下方修正するしかない

ブレット・マクガーク 前米大統領特使(対イスラム国有志連合担当)

Hard Truth in Syria
America Can’t Do More With Less, and It Shouldn’t Try

Brett McGurk 元米外交官。2015年以降、オバマ政権、トランプ政権で米大統領特使として対イスラム国有志連合の調整にあたってきた。2018年12月にトランプ大統領がシリアからの米軍撤退を表明した後、ポストを辞任した。

2019年6月号掲載論文

2018年12月、トルコのエルドアン大統領との電話会談後、トランプ米大統領はシリアからの米軍撤退を命じるという驚くべき決定を下し、アメリカのシリア戦略を根底から覆した。現在の課題は、次に何が起きるか、そして今後数カ月間で現地の米軍プレゼンスが削減されていくとしても、シリアにおける利益を守るために何ができるかを特定することだ。バッシャール・アサドが退陣することも、イランがシリアからいなくなることもあり得ないし、トルコは厄介なプレイヤーのままだろう。一方で現在のシリアにおける主要なパワーブローカーがロシアであることをワシントンは認識しなければならない。幸い、米ロの利益には重なり合う部分がある。ともにシリアの領土保全を望み、イスラム国勢力やアルカイダの聖域を誕生させてはならないと考え、イスラエルとの緊密な関係をもっている。・・・

  • 驚くべき決定
  • イスラム国勢力の打倒
  • 三つのゾーン
  • ロシアとの交渉
  • イランを封じ込める
  • トルコとの関係
  • アラブ諸国の立場
  • 厳然たる真実
  • 目標の下方修正を

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

(C) Copyright 2019 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top