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社会民主主義は死滅していない
―― 「小さな政府」と福祉国家の間

レーン・ケンワーシー カリフォルニア大学サンディエゴ校 教授(社会学)

How the Safety Net Can Survive Trump
Social Democracy’s Staying Power

Lane Kenworthy
カリフォルニア大学サンディエゴ校教授(社会学)。新著Social Democratic Capitalismを近く刊行予定。

2018年9月号掲載論文

アメリカの社会民主的な制度は、デンマークやスウェーデンと同レベルには達していないが、ゆっくりとだが着実に進化して、福祉国家への道を歩んできた。(小さな政府を標榜する)共和党がホワイトハウスと議会をともに制した結果、その歩みが停止に追い込まれているとしても、アメリカにおける社会民主主義の未来が閉ざされたわけではない。米政府の構造と、社会保障制度への世論の支持が、現在および未来の共和党多数派が唱える「小さな政府」のビジョンに大きく立ちはだかることになるだろう。いずれ、現在の試練も社会民主主義への道のりにおける行き止まりではなく、一時的な遠回りだったことが理解されるはずだ。

  • 社会民主主義は死滅したのか
  • 自由放任という幻想
  • 共和党と福祉国家
  • 社会民主主義の未来

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