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カーボンプライシングという幻想
―― より直接的な二酸化炭素削減策との組み合わせを

ジェフリー・ボール スタンフォード大学 レジデントスカラー

Why Carbon Pricing Isn’t Working
Good Idea in Theory, Failing in Practice

Jeffrey Ball
アメリカのジャーナリストで環境専門家。ウォールストリートジャーナル紙の環境問題担当記者、エディターを経て、現在は、スタンフォード大学エネルギー政策・金融センター レジデントスカラー。

2018年9月号掲載論文

炭素税や二酸化炭素排出権取引の前提として二酸化炭素排出に価格をつけるカーボンプライシングを導入することで、政策決定者や市民が、自分たちは地球温暖化対策に有意義な貢献をしていると幻想を抱いている限り、このシステムは無力なだけでなく、非生産的だ。このソリューションだけでは問題解決には至らないという現実を認識する必要がある。地球が摂氏2度の気温上昇という臨界点を超えるのはもはや避けられないが、それでも温暖化を最小限に食い止める方法はある。石炭の段階的利用停止、二酸化炭素回収貯留(CCS)技術開発のスピードアップ、原子力発電の継続、再生可能エネルギーコストの削減、化石燃料価格の値上げは効果がある。「カーボンプライシングは地球温暖化防止のために社会が用いる主要ツールであるべきだ」という考えには、ほとんど根拠がないことをまず認識する必要がある。

  • より多層的な対策を
  • 汚染のライセンス
  • 間違った価格
  • 中国の取り組み
  • 本当に必要な大胆な措置とは
  • 先に進むには

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