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イランを内包する新中東秩序の構築を
―― 中東の安定を取り戻すには

バリ・ナスル  ジョンズ・ホプキンス大学 高等国際関係大学院院長

Iran Among the Ruins Tehran’s Advantage in a Turbulent Middle East

Vali Nasr ジョンズ・ホプキンス大学高等国際関係大学院院長

2018年4月号掲載論文

中東を規定してきたこれまでのアラブ秩序は、この7年間の社会的混乱と内戦によってすでに引き裂かれている。ワシントンでは「イランの影響力を押し返せば中東に秩序を取り戻せる」と考えられているが、これは間違っている。むしろ、今後の持続可能な中東秩序にとって、イランが必要不可欠の存在であることを認識しなければならない。イランの対外行動が、イスラム革命の輸出ではなく、国益についての冷徹な計算によって導かれていることも理解すべきだ。現在の中東政策を続けても、イランの影響力を低下させることはなく、むしろ中東におけるロシアの影響力を拡大させるだけだ。紛争に終止符を打ち、平和と安定の枠組みを作るための地域合意を仲介するための国際外交に向けたリーダーシップを発揮しなければならない。この任務をロシアに任せるべきではない。

  • イランが諸悪の根源なのか
  • ナショナリズムと安全保障
  • 周辺地域のカオス
  • 交渉から対立へ
  • 不毛なイラン封じ込め策
  • 外交的リーダーシップを

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