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何が内戦を長期化させているのか
―― テロと外部パワーの介入で変化した内戦の本質

リセ・M・ハワード ジョージタウン大学准教授
アレクサンドラ・スターク ジョージタウン大学博士候補生

Why Civil Wars Are Lasting Longer In Syria and Elsewhere, New Norms Are Changing the Face of Conflict

Lise Morjé Howard ジョージタウン大学准教授(政治学)
Alexandra Stark ジョージタウン大学博士候補生

2018年4月号掲載論文

冷戦終結から9・11までは、大半の内戦が交渉によって終結したが、その後、再び国際環境が変化し、内戦の規範も変化した。テロリストとの交渉は選択肢とされず、テロ組織の粉砕が目標とされ、欧米諸国も民主化よりも安定を重視するようになった。紛争当事国政府は、全面的勝利を目指す戦略を正当化し、外部パワーからの支援を確保するために、反政府勢力にテロリストの烙印を押し、しかも外部パワーがそれぞれ対立する勢力を支援するようになった。これが、内戦が長期化している大きな要因だ。現在の内戦は、外部パワーが「こう終わるべきだ」と考える形で終結する。シリア紛争は「内戦がこれまでよりも長期化し、交渉による解決よりも(特定の紛争勢力の)一方的な勝利で終わる可能性が高い」という現在の内戦トレンドを示す具体例に他ならない。

  • シリア内戦はなぜ長期化しているか
  • 内戦と国際環境
  • シリア紛争と外部パワー
  • 外部パワーがすべてを決める

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