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「アングロスフィア(英語圏諸国)」の未来
―― 文化ナショナリズムと秩序の再編

エドゥアルド・カンパネッラ 金融エコノミスト マルタ・ダッス アスペン研究所 ヨーロッパ問題担当ディレクター

A Future of the English-Speaking People ―― Lie Back and Think of the Anglosphere

Edoardo Campanella ウニクレディト銀行ユーロ圏 エコノミスト。 Marta Dassu イタリアの政治家で、元副外相。現在は、アスペン研究所ヨーロッパ問題担当ディレクター。アスペニアの編集長。

2017年4月号掲載論文

いまや世界はノスタルジックなナショナリズムに覆われている。紛争が起きやすい環境だ。しかし一方で、過去への郷愁が国家間協調を促すこともある。この文脈で、プライドを捨てきれないイギリス人の多くにとっての積年の夢、「アングロスフィア(英語圏諸国)」の再形成が次第に現実味を帯び始めている。メンバーとなり得るのはオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、アメリカ、イギリスといったアングロサクソン文化を共有する国々だ。これをきっかけに、世界は文化を共有するコミュニティへ分かれていくかもしれない。ノスタルジックなナショナリズムは文化的に距離のある地域間の緊張や摩擦を高める一方で、文化的に近い国家を強く結びつける。すでにこの流れがグローバル秩序を変化させているが、これが必ずしも孤立主義や紛争につながっていくと決まっているわけではない。新たな協調モデルが生まれる可能性も残されている。

  • イギリス人のノスタルジア
  • アングロスフィア構想
  • カナダからキャンベラまで
  • アングロサクソン・コミュニティへ向けて
  • 誰がリーダー役を担うのか
  • 文明の共存か衝突か

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