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変化する北東アジアに
アメリカはどう関与すべきか
 ――日中韓の台頭で流動化する北東アジア秩序

ジェーソン・T・シャプレン 元朝鮮半島エネルギー開発機構政策顧問
ジェームズ・T・レーニー 元駐韓アメリカ大使

Washington's Eastern Sunset

Jason T. Shaplen 1995~1999年まで朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)の政策顧問。現在は民間非営利団体「プロジェクト・リニューアル」のディレクター。
James T. Laney 1993~1997年まで駐韓アメリカ大使。1998年には米外交問題評議会(CFR)朝鮮半島問題タスクフォースの共同議長を務めた。現在はエモリー大学名誉学長。

2007年11月号掲載論文

いまや、北東アジアには、危険なダイナミクスが出現している。いずれもパワフルでナショナリスティック、しかも反目の歴史を持つ中国、日本、韓国という3カ国が、同時に対外的低姿勢の時代を脱して覚醒しつつあり、パワーを競い合っている。この半世紀にわたって、アメリカは日本、韓国との関係を、北東アジア政策の基盤とし、日韓との関係を基盤に中国とのアジェンダも規定されると考えてきた。だが、そうした前提はすでに崩れ去っている。中国が、独自のコースを描けるような環境づくりにすでに成功している以上、日韓との2国間関係だけでは、今後の北東アジアにおけるアメリカのパワーの十分な基盤にはなり得ない。北東アジアのパワーバランスは変化しており、アメリカは、そうした変化を促している経済、安全保障、人口動態、ナショナリズムという各ファクター、さらには、中国が外交攻勢を強めているという事実を踏まえた、包括的で一貫性のある一連の政策をとる必要がある。

  • 変化に即したレジームの構築を
  • 米中逆転?
  • 変化する日本の安全保障路線
  • 韓国の独自路線と中国の軍事力強化
  • 人口構成の変化とナショナリズムの台頭
  • 拡大する中国の影響力
  • 安全保障レジームとソフトパワー外交の整備を
  • 過去の前提は通用しない

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