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2025.5.20 Tue
勢力圏の復活
―― 領土侵略時代
パワーポリティクスの復活をけん引する米中ロが、いずれも「わが国を再び偉大な国に」というストーリーを掲げる指導者に率いられているのは偶然ではないだろう。かつての偉大さを取り戻すには、中国にとっては、台湾だけでは十分ではなく、ロシアにとっても、ウクライナだけでは、プーチンのビジョンを満たすことはできない。(トフト)
ルワンダとその支援を受けた反政府勢力M23が、コンゴ民主共和国(DRC)東部を短期間で制圧したことで、東アフリカの地域秩序は根底から揺るがされている。ルワンダ政府は、コンゴ東部はルワンダの「歴史的領土」の一部と公然と主張している。実際、この動きは、ロシアのプーチン大統領によるウクライナ侵攻に似ている。(ロング)
2022年にロシアが試みた大規模で大胆な領土侵略の試みは、少なくとも今のところ、例外的なケースにとどまっている。しかし、侵略者が厳格に罪を問われなければ、各国は、国際的な反応を引き起こす危険の低い、法域が曖昧な地域で領有権を主張するようになるかもしれない。(ファザル)