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2021.11.4. Thu

バイデン外交の本質
―― アメリカは信頼できるか

戦後に形作られた外交パラダイムでは、米国家安全保障は国益を超えたアジェンダを前提にしているとされ、この意味でも、長期的にアメリカの安全保障と繁栄を支えてくれるような国際システムを維持していく必要があると考えられていた。だが、現在の新しいパラダイムではそうした外交アプローチの核心部分が拒絶されている。「より平和で繁栄した未来に向かって、あらゆる人々のために世界を導くのを助ける」というバイデンの公約にもかかわらず、現実には「新秩序の構築と維持という骨の折れる仕事なしで、国際秩序の恩恵を確保したいと望んでいる」。・・・(ハース)

「経済的にも戦略的にも、中国はアメリカの存続にかかわってくる脅威であり、これまでの対中政策はすでに破綻している。ワシントンは中国を封じ込めるためのよりタフな新戦略を必要としている」。これが、民主・共和両党、軍事エスタブリッシュメント、主要メディアをカバーしている新対中コンセンサスだ。しかし、このコンセンサスでは脅威が誇張されている。中国が突きつける課題を現状で適切に判断しないことの帰結はさらに大きなものになる。この場合、われわれは数十年にわたる不安定化と不安の時代に向き合うことになる。・・・(ザカリア)

世界もアメリカもあまりにも大きく変わってしまった以上、トランプ前の時代に戻るのはもはや不可能だ。長年の同盟関係に疑問を投げかけ、権威主義的な支配者にエンゲージし、国際組織や条約から離脱するに及び、アメリカ外交の基盤は大きく切り裂かれてしまった。グローバル世界のパワーは分散し、アメリカの国際的名声は失墜している。バイデンが直面するのはとかく慎重で、ときにはアメリカに懐疑的な姿勢を示す外国のパートナーたちだ。ワシントンが自らの目標を達成したければ、米社会の傷を癒すとともに、世界を説得する力を取り戻さなければならない。(マシューズ)

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