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2018.5.14 Mon

独自の秩序構築へ動く中国
―― 中国の変化に期待するのは止めよ

ワシントンが中国という近代におけるもっとも手強いライバルに対応していくためには、中国をリベラルな国際秩序に関与させることでその行動が変化していくだろうという希望的観測を対中アプローチから取り除く必要がある。実際、外交や通商面でのエンゲージメントも、軍事力もアジアリバランシング戦略も効果はなかった。ワシントンはアメリカのパワーと行動、さらには同盟国とパートナーのパワーと行動により目を向けるべきだ。そして、中国に関するより現実的な前提を政策の基盤にすれば、アメリカの利益をうまく促進し、二国間関係の基盤をより持続可能なものにできるだろう。(キャンベル、ラトナー)

オーストラリアの経験が特有なのはキャンベラが北京の脅威だけでなく、中国からの経済的報復を警戒する国内のビジネスリーダーたちの圧力をどのように押し返しているかにある。キャンベラはリスクを管理し、ダメージを特定する一方で、全般的なエンゲージメントを維持するという(問題と恩恵を)区別する対応をみせている。リスクとダメージを管理する一方で、相手にエンゲージし続けるためのバランスをとるのは容易ではない。この側面でのオーストラリアの努力を、いずれ同じような環境に遭遇するであろう他の民主国家の指導者たちは注意深く見守る必要があるだろう。(ガーナー)

トランプ政権は「自由で開かれたインド太平洋戦略」を、あらゆる地域プレイヤーが繁栄と安全を手に入れるための包括的ビジョン、そして中国に対抗するアメリカの同盟国とパートナーのためのネットワークとして描いているが、この戦略に中身はない。アメリカとその同盟国がアジア太平洋地域におけるもっともダイナミックな大国である中国を敵として扱って、安全と繁栄が包括的なものになることなどあり得ない。リビジョニストパワー、現状維持パワーという二つの顔をもつ中国の複雑な自己アイデンティティの片方にだけ焦点を合わせて、二つの大国間の存亡をかけた抗争をイメージするのは間違っている。(スワイン)

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