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2016.08.13 Sat

地球温暖化と水資源危機
―― 都市と地方の対立

干ばつに苦しむインドでは、各州間の水資源利用をめぐる対立が激化している。・・・州レベルの政治家たちは、特定の言語や民族集団の立場を代弁する政党に帰属していることが多く、水資源を交渉材料として利用し、近隣州への水資源供給を止めると脅迫することもある。(ムーア)

問題なのは、緊張が高まっている地域で水資源使用の管理を定めた国際条約が存在しないことが多いために、対立が生じても、それに対処するメカニズムが存在しないことだ。水資源の国際的管理合意を包括的に整備していかない限り、アフリカ、カフカス、中東、中央アジアなど、水資源が世界の紛争多発地域の安定をさらに損なうことになりかねない。
(ダイナー、ステファノ、ダンカン、スタール、ストルゼペック、ウォルフ)

世界で消費される水の70%は農業用水として用いられており、これらが生産的に消費されることはほとんどない。一方、経済機能と人口が都市部に集中し、工業用水と生活用水の需要が増えるにつれて、水の安定供給を求める都市部からの圧力が高まりつつある。(ニッカム)

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