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ウクライナと欧州、ロシアの未来
―― 対ロ封じ込めの時代へ

マイケル・キマージュ 米カトリック大学 歴史学教授

Born in the Bloodlands: Ukraine and the Future of the European Project

Michael Kimmage アメリカ・カトリック大学歴史学教授。戦略国際問題研究所非常勤シニアフェロー。2014年から2016年まで米国務省政策企画部でロシア・ウクライナを担当。

2023年11月号掲載論文

ウクライナ戦争に、国家としてのウクライナの完成を見いだすこともできる。ウクライナは欧米と調和した国家アイデンティティを築きつつある。一方、プーチンそしていかなるロシアの指導者にとっても、欧米の安全保障構造の一翼を担う、パワフルなウクライナを受け入れることはあり得ず、こうして、欧米に対する不満と恨みに駆り立てられるロシアが誕生するだろう。この場合、アメリカと同盟国は、冷戦期のようなロシア封じ込め策をとることを余儀なくされるかもしれない。ヨーロッパの影響が冷戦後のウクライナを変貌させたように、今後は、ウクライナがヨーロッパ統合に影響を与えることになるだろう。それは、超国家の流れを強化するのか、それとも国家意識を強化するのか。

  • 民族主義とヨーロッパ
  • 歴史と戦争
  • ゼレンスキーの台頭
  • 戦争とアイデンティティ
  • 拡大ヨーロッパとロシア

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