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ワグネル反乱の真の教訓
―― なぜ治安組織は動かなかった

アンドレイ・ソルダトフ 調査報道ジャーナリスト
イリーナ・ボロガン 調査報道ジャーナリスト

Putin’s Security Crisis: The Real Lesson of the Wagner Rebellion Is the FSB’s Failure

Andrei Soldatov
調査報道ジャーナリスト。ロシアの諜報機関の監視組織アゲントゥーラ(Agentura.ru)共同創設者で編集長。
Irina Borogan
調査報道ジャーナリスト。アゲントゥーラ(Agentura.ru)共同創設者で副編集長。ソルダトフとの共著にThe Compatriots: The Brutal and Chaotic History of Russia's Exiles, Émigrés, and Agents Abroadがある。

2023年8月号掲載論文

プーチン政権にとってより大きな脅威は、プリゴジンの反乱そのものではなく、反乱に対する軍と治安当局の反応だったかもしれない。ロシア連邦保安庁(FSB)は、ワグネル内に情報提供者までもっていた。だがFSBは、反乱が始まる前にそれを阻止することもせず、プリゴジンの計画についてモスクワに警告することもなかったようだ。プーチンは、権力の掌握に新たな不確実性を作り出すことなく、情報・治安当局の失敗に対処する方法をみつけなければならない。これまでとは違って、政治的安定を確保するために治安機関に頼ることはもはやできないのかもしれない。・・・

  • 治安当局は何をしていた
  • プリゴジンの焦り
  • 不安定な状態
  • 奇妙な現実

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