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米中経済関係のリアリティ
―― ディリスキングと変化しない現実

ジャミ・ミシック 元キッシンジャー・アソシエイツ会長
ピーター・オルザグ ラザード 最高経営責任者(CEO)
セオドアー・ブンゼル ラザード地政学アドバイザリー マネージング・ディレクター

The U.S.-Chinese Economic Relationship Is Changing—But Not Vanishing: How “De-Risking” Can Preserve Healthy Integration

Jami Miscik
ラザード地政学アドバイザリー社シニアアドバイザー。2009年から2015年まで、キッシンジャー・アソシエイツのCEO、2002年から2005年まで、米中央情報局(CIA)の情報担当副長官を務めた。
Peter Orszag
ラザードのファイナンシャル・アドバイザリー部門最高経営責任者。2009年から2010年まで行政管理予算局長官、2007年から2008年までアメリカ議会予算局長官を務めた。
Theodore Bunzel
ラザード地政学アドバイザリー マネージング・ディレクター。駐ロシア米大使館政治部、米財務省での勤務経験がある。

2023年8月号掲載論文

米中経済関係はディカップリングが示唆するような経済関係の断絶ではなく、むしろ、「ディリスキング(リスク排除)」へ向かっている。中国とのあらゆる経済関係を締め付けるのではなく、ワシントンが特定のリスクを低下させようとしていることは、データ上も確認されている。多くの分野では、製造工程の一部が中国から切り離されるとしても、全般的な中国依存の構図は変化しないと考えられる。実際、家庭用製品や高級ブランド商品など、ディリスキングによる変化がほとんど生じないと考えられる部門は多い。だがアメリカは、同盟国やパートナーとディリスキング戦略を調整して、連携して行動する必要がある。そうしない限り、同盟国との間に亀裂が生じ、北京がそれにつけ込んでくるだろう。

  • ディリスキング
  • 中国の対応
  • 米中貿易の実態
  • リスクに備える
  • パートナーとの連携を

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