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日独の自主路線と対米協調のバランス
―― ポストアメリカの協調モデル

マーク・レナード ヨーロッパ外交評議会 ディレクター

The Real End of Pax Americana: The Germany and Japan are Changing—and So Is the Postwar Order

Mark Leonard ヨーロッパ外交評議会のディレクターで、The Age of Unpeace:How Connectivity Causes Conflictの著者。フォーリン・アフェアーズでは「ユーラシアで進行する露欧中の戦略地政学――突き崩されたヨーロッパモデルの優位」(FAR2015年5月号掲載)、「米中に引き裂かれる世界――欧米なき世界と中国なき世界への分裂」(FAR2013年9月号掲載)。「ヨーロッパが直面する中国の脅威――欧州に対抗策はあるか」(FAR2019年10月号掲載)など、数多くの分析を発表している。

2022年8月号掲載論文

ロシアのウクライナ侵攻と米中対立の激化は、戦後秩序の現状とパックス・アメリカーナを根底から覆そうとしている。モスクワのウクライナ侵略を前に、ドイツは外交政策を抜本的に見直し、国防費の大幅増額を約束している。中国の覇権主義を警戒する日本も、同じような変貌を遂げようとしているようだ。短期的には、こうした変化は欧米世界の結束、あるいは復活さえも促すかもしれない。しかし、ドイツが新たに自主路線の道を歩み、日本も同様の道を歩めば、対米依存度は低下し、むしろ、近隣諸国との結びつきが大きくなるだろう。このようなシフトは、ヨーロッパとアジアにおける安全保障秩序だけでなく、欧米世界のダイナミクスを大きく変化させる。ベルリンと東京で進行している変化は、ワシントンが戦後に構築し維持してきたものとは異なる、よりバランスのとれた同盟関係が視野に入ってきていることを意味する。・・・

  • 米独日関係の変化
  • 変化したドイツと日本
  • ウクライナと台湾
  • アジアとヨーロッパの連携?
  • 新しい協調モデル

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