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強大化する中国の核戦力
―― 変化するパワーバランスと抑止

アンドリュー・F・クレピネビッチ ハドソン研究所 シニアフェロー

The New Nuclear Age: How China’s Growing Nuclear Arsenal Threatens Deterrence

Andrew F. Krepinevich, Jr. ハドソン研究所シニアフェロー。新アメリカ安全保障センター非常勤シニアフェロー。フォーリン・アフェアーズでは、「形骸化した抑止力――多様化する攻撃の領域と能力」(FAR2019年2月号掲載)などを発表している。

2022年7月号掲載論文

既存の2大核保有国と肩を並べることで、中国は核の三極体制という、きわめて不安定な核システムへのパラダイムシフトを起こしつつある。冷戦期とは違って、核軍拡競争のリスクが高まり、国家が危機に際して核兵器を利用するインセンティブも大きくなる。三つの核大国が競合すれば、二極体制の安定性を高めていた特質の多くが不安定化し、信頼性も低下する。中国がロシア同様に核大国の仲間入りすることをアメリカは阻止できないが、その帰結を緩和するためにできることはある。先ずアメリカは核抑止力を近代化しなければならない。同時に、核のパワーバランスに関する考え方を刷新し、はるかに複雑な戦略環境において抑止力を維持し、核の平和を維持する方法を新たに検証する必要がある。・・・

  • 核の三極体制
  • 二匹のサソリか西部劇のガンマンか
  • 2匹ではなく、3匹のサソリ
  • 独裁者と核兵器
  • 米中二極体制への道
  • 核戦力の近代化を
  • 抑止を再定義せよ

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