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人口減少に苦しむ中国
―― 一人っ子政策は放棄したが・・・

カール・ミンズナー 米外交問題評議会 シニアフェロー(中国研究)

China's Doomed Fight Against Demographic Decline: Beijing's Efforts to Boost Fertility Are Making the Problem Worse

Carl Minzner 米外交問題評議会(CFR)シニアフェロー(中国研究)、フォーダム大学ロースクール教授

2022年6月号掲載論文

長年にわたる産児制限策を撤廃すれば、出生率は上昇し、人口は増えると北京は考えていた。2013年、夫婦のどちらかが一人っ子の場合、二人の子どもを持つことを認めると発表し、2016年には一人っ子政策は正式に廃止され、二人っ子政策となった。そして2021年には三人っ子政策が導入された。だが、どれも十分な効果はなかった。共産党が「伝統的なジェンダー規範」を復活させたことも、出生率低下の根本原因を悪化させるだろう。北京は、女性を苦しめるイデオロギー的な政策転換をやめ、人口の高齢化を受け入れるべきだ。定年退職年齢を引き上げて、持続不可能な年金額を引き下げ、高齢者、特に貧しい農村の高齢者のための介護制度を改善して少子高齢化の余波に対処する必要がある。そうしない限り、中国の人口動態はさらに悪化し、最終的には、一段と過激で痛みを伴う政策転換が必要になる。・・・

  • 中国の少子高齢化
  • 出産奨励策へ
  • 出生率の低下
  • 出産奨励策と女性の権利
  • より優れたアプローチ

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