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ベネズエラのカオス
―― マフィア国家からアナーキーへ

モイセス・ナイーム  カーネギー国際平和財団 特別フェロー フランシスコ・トロ  グループ・オブ・フィフティ チーフコンテンツオフィサー

Venezuela’s Endless Crisis A Mafia State Slides Toward Anarchy

Moises Naim カーネギー国際平和財団特別フェロー。スペイン紙エル・パイスの国際担当チーフコラムニスト。 Francisco Toro グループ・オブ・フィフティ・チーフコンテンツオフィサー。カラカス・クロニクルズ(ブログニュースサイト)創設者、ワシントンポスト紙グローバルオピニオン担当コラムニスト。

2021年11月号掲載論文

絶望が大がかりな人口流出を後押ししている。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の推計によると、ベネズエラの国外流出者の数は約540万と、人口の5分の1近くに達する。かつては拡大を続けていた大規模な中間層も事実上消滅し、いまや市民の96%が貧困ライン以下の暮らしをしている。経済は崩壊し、1人当たりGDPは2013年の危機前の4分の1程度に落ち込んだ。ある試算によれば、2012年以降のベネズエラ経済の凋落は、平時の現象として世界的にも先例がない。マドゥロ率いる犯罪集団がどうにかまとまりを維持して内輪もめを回避できるか、それとも、武装犯罪組織の縄張り争いが、国全体をアナーキーな暴力の連鎖に巻き込んでしまうのか。ベネズエラはその瀬戸際にある。・・・

  • 悪夢の現実
  • カラカスの幻想
  • 史上最大の経済収縮
  • 解決できぬ問題

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