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日中戦争をいかに記憶するか
―― なぜ共産党は国民党の役割を認めたか

ジェシカ・チェン・ワイス  コーネル大学准教授

The Stories China Tells The New Historical Memory Reshaping Chinese Nationalism

Jessica Chen Weiss コーネル大学准教授(政治学)。Powerful Patriot: Nationalist Protest in China’s Foreign Relationsの著者。フォーリン・アフェアーズでは、「対中封じ込めは解決策にならない―― 民主主義の後退と「中国モデル」の拡大?」(2019年8月号)を発表している。

2021年4月号掲載論文

「国連の創設メンバー、国連憲章に署名した最初の国として中国は国際システムをしっかりと支えていく」と習近平は発言している。もちろん、そうした役割を担ったのは共産党ではなく、国民党だった。昨今の「強硬でとかく軋轢を引き起こす路線」が国際的リーダーシップを確立したい北京の目的からみれば逆効果であるために、戦後国際システムとのかかわりを強調することで、北京は緊張を緩和したいのかもしれない。台湾との関係を育んでいくことへの関心、未解決の戦争の過去を日本に思い出させるという思惑もあるのだろう。だがリスクもある。中国が戦後秩序の擁護者として自らを描けば描くほど、中国民衆は国際社会でより中心的な役割を果たす権利があるという感覚を強く持つようになるかもしれないからだ。・・・

  • 中国と戦後秩序
  • 空っぽのイデオロギー
  • 自らとの闘い
  • 独自の最悪の敵

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