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ラテンアメリカとパンデミックの悪夢
―― ウイルスが暴き出した社会的病巣

ディアナ・エンリケ  プリンストン大学社会学部博士候補  セバスチャン・ロハス・カバル  プリンストン大学社会学部博士候補 ミゲル・A・センテノ  プリンストン大学社会学教授 公共政策・国際関係大学院副学院長

Latin America’s COVID-19 Nightmare Lessons From the World’s Hardest-Hit Region

Diana Enriquez プリンストン大学社会学部博士候補。研究分野はアメリカとメキシコにおけるテクノロジー、労働、法律。 Sebastián Rojas cabal プリンストン大学社会学部博士候補。研究分野はラテンアメリカの開発 Miguel A. Centeno プリンストン大学社会学教授。公共政策・国際関係大学院副学院長

2020年10月号掲載論文

ラテンアメリカにコロナウイルスを持ち込んだのは飛行機で世界を飛び回る富裕層たちで、最大の打撃を受けたのは貧困層だった。チリの場合、最初に感染したのはヨーロッパでの休暇から戻った首都サンティアゴのエリートたちで、彼らの家で働くメイドがウイルスを人口密度が高い貧困地区に持ち帰ってしまった。こうした階級格差はウイルスが国全体にばらまかれるきっかけをつくっただけでなく、一方的に大きな負担を貧困層に負わせた。初期の感染拡大は偶然とロケーションが大きな要因だったが、その後の感染動向は社会的状況によって異なる道をたどった。格差や非正規労働者の多さそして政府の能力の低さがラテンアメリカにおけるパンデミック対応の足かせを作り出した。だが最大の問題は、各国のお粗末な政治的リーダーシップだった。

  • 何が問題なのか
  • いかに感染は広がったか
  • 感染と社会
  • 普遍的な教訓

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