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コロナウイルス恐慌を回避せよ
―― 求められる戦時経済的精神

マシュー・スローター ダートマス大学 ビジネススクール学院長 マット・リース ダートマス大学 ビジネススクール シニアフェロー

How To Avoid a Coronavirus Depression It Will Take Wartime Spirit--and Spending –to Keep the Global Economy Afloat

Matthew J. Slaughter ダートマス大学 ビジネススクール学院長。米外交問題評議会(CFR)のビジネス・グローバル化担当非常勤シニアフェロー。2005年から2007年まで経済諮問委員会(CEA)のメンバーを務める。 Matt Rees ダートマス大学 ビジネススクール シニアフェロー

2020年5月号掲載論文

積極果敢な手を打たない限り、コロナウイルス危機は、グローバル金融危機(2008―09年)後の「グレートリセッション」以上に深刻な余波、つまり、1929―33年の「大恐慌」に匹敵する混乱を引き起こす恐れがある。集会の制限から都市の閉鎖まで、公衆衛生上は不可欠な「ソーシャル・ディスタンシング」を実施する政府の社会介入によって、財やサービスを求めるいつもの流れは阻害され、消費者需要が激減して総需要が抑え込まれれば、経済はカオスへ向かいかねない。需要が低下すると、工場の稼働率は低下し、労働者は失業し、個人、家族、コミュニティが圧力にさらされる。このショックに対処していくには(1)新型コロナウイルスの拡散阻止に投資し、(2)需要崩壊によってダメージを受けたビジネスや企業を支え、(3)金融危機を回避するために手を尽くさなければならない。周到な計画なしでは、コロナウイルス・リセッションは簡単に恐慌と化す。

  • 何が根本原因なのか
  • リセッションよりも深刻
  • 戦時経済の精神で向き合え
  • 融資ではなく、資金(移転)提供を
  • 何が原因かを見誤るな
  • 残された時間はない

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