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中国に迫り来る大混乱
―― コロナウイルスと不安定化する体制

ミンシン・ペイ クレアモント・マッケナ大学教授

China’s Coming Upheaval Competition, the Coronavirus, and the Weakness of Xi Jinping

Minxin Pei アメリカの中国研究者。現在はクレアモント・マッケナ大学教授。カーネギー国際平和財団などを経て現職。

2020年5月号掲載論文

習近平改革のすべては、結局、共産党を弱体化させている。国有企業の不自然な成長は中国経済の構造を歪め、監視体制の強化は人々の反発を買い、新型コロナウイルス拡散への対応は、政府に対する市民の失望を高めた。米中競争に派生する緊張が、民衆を習近平体制の打倒へ向かわせるかもしれない。習の威信と権力が傷つけば、彼の政治的ライバルたちが大胆な行動をとるようになるかもしれない。少なくとも指導層内部での不協和音が大きくなれば、習近平の不安とパラノイア志向は大きくなり、着実なコースを描く彼の能力はさらに損なわれる。コロナウイルスの対応を含む、過去数カ月の出来事は、共産党の支配体制が多くの人が考える以上に不安定化していることを示している。

  • 強さと弱さ
  • 張り子の虎
  • 先細りの時代へ
  • ナショナリズムの鼓舞
  • 習近平後の中国
  • 東アジアの病人

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