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米金融帝国の黄昏
―― 金融制裁で損なわれるパワー

ヘンリー・ファレル ジョージ・ワシントン大学  教授(政治学、国際関係論) アブラハム・ニューマン ジョージタウン大学  教授(政治学)

The Twilight of America’s Financial Power Washington’s Economic Bullying Will Erode Its Power

Henry Farrel ジョージ・ワシントン大学教授(政治学及び国際関係論)。フォーリン・アフェアーズでは「米欧データ戦争の衝撃―― 覇者の奢りとヨーロッパの反撃」(2016年2月号)などを発表している。 Abraham Newman ジョージタウン大学外交大学院 教授(政治学)。

2020年3月号掲載論文

トランプ政権は、バグダッドが米軍のイラクからの撤退を強要するようなら、(世界が)みたこともない「対イラン制裁さえ控えめに思えるような、激しい制裁を(イラクに)発動する」と威嚇し、米連邦準備制度のイラク中央銀行の口座凍結さえ示唆した。ワシントンは、金融関係を帝国のためのツールに変えることで、アメリカは古代アテナイのやり方を踏襲しつつある。だが、アテナイがその後どのような運命をたどったかを理解すれば、ワシントンが、今後を楽観できるはずはない。同盟勢力を思いのままにするために金融力を用いたアテナイは、結局は、自らの破滅の時期を早めてしまった。

  • アテナイとアメリカ
  • 傲慢の代価
  • 兵器化された金融
  • 本当のツキジデスの罠

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