Jose Lopez / Wikimedia.org

INF条約離脱の本当の意味合い
―― アメリカのアジアシフト

トム・ニコルス 米海軍大学教授(国家安全保障)

Mourning the INF Treaty
The United States Is Not Better for Withdrawing

Tom Nichols 米海軍大学教授でカーネギー国際平和財団シニアアソシエーツ。専門は核戦略、ロシアなど。

2019年5月号掲載論文

アメリカのINF条約からの離脱は「今後は中国との軍拡競争に専念する」と認めたようなものだ。NATOは必要に駆られてアメリカのINF条約離脱を支持したが、ワシントンのヨーロッパへのメッセージが「今後は自分で何とかして欲しい」であることは当初からはっきりしていた。しかし、新戦略兵器削減条約(新START)が2021年初頭に失効するだけに、ヨーロッパにおける新戦略をまとめる必要があるし、中国に対処する上では、中距離ミサイルを配備するだけでは不十分で、通常戦力への投資拡大や太平洋における海軍力の確立に再びコミットしなければならない。30年以上前に放棄した中距離ミサイルシステムに依存するのではなく、アメリカ政府はもっとまともな戦略計画をまとめる必要がある。

  • 中距離ミサイルは抑止力を損なう
  • 時代遅れの戦略
  • 迫り来る嵐
  • 何のために戦うのか

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