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仏大統領選挙は何を問いかける
―― 出現した新しい政治ダイナミクス

カルロ・インヴェルニッツィ・アクセッティ ニューヨーク市立大学助教(政治学)

Can France Stem the Populist Tide? ―― A New political dynamics emerges

Carlo Invernizzi Accetti ニューヨーク市立大学助教(政治学) 専門は政治理念と民主化。著書にBetween Populism and Technocracy:Politics in the Age of the Crisis of Party Democracy (co-authored with Chris Bickerton), Oxford University Pressがある。

2017年3月号(掲載予定)掲載論文

フランス政治の主役だった右派左派の二大政党の公認候補が、二人そろって決選投票に進めそうにないという驚くべき事態が起きている。第一回投票を想定した世論調査によれば、両候補を合わせても得票率35%に達しない。おそらくはルペンとマクロンの対決になると思われる決選投票の結果は、フランス、ひいてはヨーロッパ政治の新時代の幕開けを告げるものになるだろう。ルペンは「根なし草のグローバル化支持者」と「愛国者」との対決こそが、今後の政治闘争では重要になると主張している。一方、マクロンは「保守主義」と「反動」に対抗して自らは「進歩」の側に立つと述べている。両者の対立は、冷戦終結後の欧米世界における新自由主義的社会経済モデルをめぐる対立であり、そこで問われているのは、冷戦後、欧米世界が基本としてきた社会モデルと民主主義そのものだ。

  • 中道政党の衰退
  • ルペンとマクロン
  • 何が問われているのか

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