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ヨーロッパにおけるポピュリズムの台頭
―― 主流派政党はなぜ力を失ったか

マイケル・ブローニング/フリードリヒ・エーベルト財団 国際政策部長

The Rise of Populism in Europe

Michael Broning フリードリヒ・エバート・スティフタング財団 国際政策部長。

2016年7月号掲載論文

ヨーロッパでなぜポピュリズムが台頭しているのか。既存政党が政策面で明らかに失敗していることに対する有権者の幻滅もあるし、「自分たちの立場が無視されていると感じていること」への反動もある。難民危機といまも続くユーロ危機がポピュリズムを台頭させる上で大きな役割を果たしたのも事実だ。いまやフィンランド、ハンガリー、ラトビア、リトアニア、ノルウェー、スイスを含む、多くのヨーロッパ諸国で右派政党がすでに政権をとっている。「イギリス独立党」、フランスの「国民戦線」、「ドイツのための選択肢」など、まだ政権を手に入れていない右派政党もかなりの躍進を遂げている。中道右派と中道左派がともにより中道寄りの政策へと立場を見直したために、伝統的な右派勢力と左派勢力を党から離叛させ、いまやポピュリストがこれらの勢力を取り込んでいる。厄介なのは、ヨーロッパが直面する問題はEUの統合と協調を深化させることでしか解決できないにも関わらず、ヨーロッパの有権者たちがこれ以上ブリュッセルに主権を移譲するのを拒絶していることだ。・・・

  • 何がポピュリズムを台頭させているか
  • 中道勢力の衰退とポピュリズムの台頭
  • いかに巻き返しをはかるか

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