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トルコのサウジ接近と対イラン関係
―― トルコの真意、サウジの思惑

アーロン・ステイン 英王立統合軍防衛安全保障問題研究所アソシエートフェロー

Turkey's Yemen Dilemma

Aaron Stein  英王立防衛安全保障研究所アソシエートフェロー。イスタンブールにある経済・外交政策研究センター(CEFPS)のプログラム・マネージャー(核不拡散担当)。専門はトルコ、中東の政治と核不拡散など。

2015年5月号掲載論文

サウジは、(イランが支援していると言われる)イエメンのシーア派武装集団フーシ派に対する空爆を実施し、サウジと同じスンニ派のトルコは、サウジの空爆を支持すると最近表明した。それでも、トルコがサウジの地域的な野心のために、イランとの関係を犠牲にするとは考えにくい。トルコは中東におけるイランの大きな役割を事実上受け入れ、これに挑戦しようとは考えていない。トルコは、サウジほどイランの核開発プログラムを警戒していないし、イラン同様にクルド人問題を抱え、イランにエネルギー資源を依存している。一方、(ムスリム同胞団の)政治的イスラム主義をめぐるサウジとトルコの対立は解消していない。イエメン空爆に対するトルコのサウジへの歩み寄りは、戦争が続く中東でトルコがとってきたこれまでのバランス戦術の継続とみなすべきで、抜本的な路線変更ではない。

  • トルコのスンニ派連合への参加?
  • アラブの春、シリア紛争への両国の立場
  • 対シリア政策をめぐる歩み寄り
  • イランファクター

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