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天高く、皇帝は遠し
―― 北京は地方政府を制御できるか

デボラ・M・レール  ポールソン研究所 シニアフェロー、  レイ・ウェデル  ポールソン研究所 チーフオフィサー

China's Enforcers ―― How Beijing Keeps Local Leaders in Line

Deborah M. Lehr  ポールソン研究所シニアフェロー。専門は中国と新興国経済。メリル・リンチの会長およびCEOのシニアアドバイザー、ニューヨーク証券取引所シニアマネージングディレクターを経て現職。
Leigh Wedell  ポールソン研究所チーフオフィサー(持続的経済成長担当)。米・香港ビジネス評議会の副ディレクター、オルブライト・ストーンブリッジグループのマネージングディレクターを経て現職。数多くの米企業に中国市場へのアクセスをめぐってアドバイスしてきた。

2014年9月号掲載論文

中国のこれまでの経済成長モデルはすでに淘汰されている。経済成長を最優先課題に据えた結果、大気や土壌そして水の質がひどく汚染され、いまや中国政府も持続可能な成長への路線転換を試みている。習近平自身、「長期的な発展や質の高い投資を犠牲にして短期的な急成長を求めるべきではない」と発言している。問題は、「天高く皇帝は遠し」という中国のことわざにある通り、中央は遠く、地方はやりたい放題の状況にあることだ。その結果、北京の意向に関わらず、環境問題や政治腐敗は悪化の一途をたどっている。中国の今後は、中央の意向に即した政策が地方で遂行されるような統治構造改革に、習近平が自らの政治資産をどの程度投入するかに左右されるだろう。

  • 中央VS.地方
  • もう現在のシステムは維持できない

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