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中ロは本当に現状変革国家か? ―― 現状をどうとらえるべきか

G・ジョン・アイケンベリー プリンストン大学教授

The Enduring Power of the Liberal Order

G・John Ikenberry アメリカの政治学者。プリンストン大学教授(政治学、国際関係論)。第二次世界大戦後に欧米が構築した自由主義的な世界秩序の有用性について一貫した議論を展開している。

2014年6月号掲載論文

プーチンは局地的な勝利を手にしたかもしれないが、大局的には敗北を喫しつつある。ロシアは台頭しているのではなく、最大規模の後退を余儀なくされている。中国も民主国家に取り囲まれている。中国とロシアがアメリカのリーダーシップに強く反発し、それに対抗する路線をとることでより大きな地域的影響力を確立したいと望んでいるのは事実だろう。しかし、中国とロシアはせいぜいパートタイムのスポイラーに過ぎない。アメリカにときに反発しつつも、基本的には現秩序のロジックを受けいれている。両国とも国益を現秩序に依存しているからだ。たしかに、中ロは現秩序内で自国の立場を強化しようと試みているが、それを別のシステムに置き換えようとはしていない。

  • 秩序で地政学抗争を抑え込む
  • 穏やかな巨人
  • 民主主義の台頭
  • 地政学の時代?
  • 欧米型秩序は続く

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