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アジア重視戦略の本質

カート・M・キャンベル
前米国務省国務次官補
(東アジア・太平洋担当)イーライ・ラトナー
新アメリカ安全保障センター シニアフェロー

Far Eastern Promise

Kurt M. Campbell アメリカの外交官で、現在はアジアグループのCEO。米海軍勤務、ハーバード大学准教授、米国務次官補(東アジア・太平洋担当)を経て現職。この間にシンクタンク「新アメリカ安全保障センター」を設立した。
Ely Ratner 新アメリカ安全保障センター シニアフェロー。ランド研究所、米国務省チャイナデスクを経て現職。

2014年5月号掲載論文

東シナ海での問題を超えて、日本の安倍晋三首相は、日本を数十年に及ぶ経済停滞から解き放ち、市民に国にもっと新たなプライドと、影響力ある国としての自覚をもたせたいと考えている。安倍首相は、第二次世界大戦の戦犯を含む戦没者を称える靖国神社を2013年末に参拝した。その国際的コストは高かった。日本と韓国の関係はさらに険悪になり、中国は安倍首相が権力ポストにある限り、日本との直接交渉には応じないという路線をさらに固めた。・・・・外交的緊張が高まっているとはいえ、アメリカは、日本がもっと地域的にも世界的にも積極的な安全保障上の役割を担えるように、自衛隊との協力関係を強化していくだろう。実際には完全に合理的な措置であり、むしろもっと早く手をつけてもおかしくなかった「日本憲法の再解釈と軍事的の近代化」を「反動的で軍国主義的だ」と批判する中国のプロパガンダに対抗していくことも必要だ。一方で、アメリカは日本と韓国の関係を改善するためにかなりの政治資源を投入する必要がある。・・・

  • アジアシフト戦略とは何か 
  • 東アジアの重要性
  • 東南アジアシフト
  • 中国封じ込めではない
  • 人材不足と国内政治上の制約
  • アジアのパートナーたち

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