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シェール革命の地政学的衝撃

ロバート・ブラックウィル 米外交問題評議会シニアフェロー
ミーガン・L・オサリバン ハーバード大学ケネディスクール教授

America's Energy Edge

Robert D. Blackwill 米外交問題評議会シニアフェロー(アメリカ外交担当)。駐インド米大使、ジョージ・W・ブッシュ政権の大統領副補佐官(国家安全保障問題担当)を経て、現職。専門は米欧関係、米アジア関係、ロシアと欧米の関係など。Meghan L. O`Sullivan ハーバード大学ケネディスクール教授(国際関係論)。ジョージ・W・ブッシュ政権の大統領副補佐官(イラク、アフガニスタン担当)などを経て、現職。

2014年4月号掲載論文

シェール革命によって、世界のエネルギー生産の中枢はユーラシア(ロシア)や中東から他の地域へとシフトし始めている。このグローバル規模での生産と供給のシフトは何を引き起こすか。おそらくエネルギー価格を大きく引き下げる。エネルギー輸出に歳入の多くを依存するロシアと中東産油国は、エネルギー価格の低下によって苦しい財政状況に追い込まれ、政治的安定が揺るがされるかもしれない。一方、供給の拡大と多角化によって世界のエネルギー輸入国は大きな恩恵を手にする。日本や韓国のような東アジアの同盟諸国は、北米からより多くのエネルギー資源を直接輸入し、安定した供給を確保し、エネルギー安全保障を確立するだろう。アメリカの新たなエネルギー資源を、非友好的なエネルギー供給国によって同盟国やパートナーがいたぶられるのを阻止するために用いることもできる。今後、グローバルなエネルギーの流れは大きく変化し、経済関係だけでなく、地政学環境も変化していく。・・・

  • シェール資源ブーム
  • 供給増で何が起きるか
  • 原油価格が低下すれば・・・
  • アメリカの優位
  • 外交ツールとしての石油と天然ガス
  • エネルギーと影響力

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