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トルコ経済の成長は幻か ―― 成長基盤を安定化させるには

ダニエル・ドンビー フィナンシャル・タイムズ紙トルコ特派員

How Erdogan Did it---and Could Blow it

Daniel Dombey フィナンシャル・タイムズ紙トルコ特派員。オックスフォード大学で政治経済を、ケンブリッジ大学でラテンアメリカ情勢を研究する。1995年にフィナンシャル・タイムズに入社し、メキシコ、ブリュッセル、ワシントン特派員を経て現職。

2014年2月号掲載論文

2013年5月にアンカラは巨大な建設プロジェクトを進める一方で、国際通貨基金への残りの債務を返済し、トルコ人の多くにとって、(2001年の銀行危機以降の)長い屈辱の時代にも終止符が打たれた。2005年にEU加盟交渉が開始され、また先進国が量的緩和政策をとったことで、トルコに大きな資金が流れ込み、2010年の成長率は9・2%、2011年の成長率は8・8%に達した。だが、このために見えなくなっている構造的な問題をトルコは抱えこんでいる。外資への過剰な依存体質、そして、経済領域への政治の行き過ぎた介入という二つの課題をトルコは克服していかなければならない。政府にとって好ましくないニュースを流す放送局に今後も政府がペナルティを課し、大きな決定がエルドアン首相の気分で左右され、そして、企業が略奪的な罰金に怯えるようになれば、トルコがこれまでのような経済成長を続けるのは難しくなる。・・・

  • 力強い成長を続けるには
  • 危機後の急成長
  • トルコ経済の課題
  • エルドアン・リスク
  • アンカラの野望

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