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先進国の金融引き締めと新興市場の通貨危機リスク

モハンマド・アリ・セルギー  CFRオンライン・ライター/エディター

Currency Crises in Emerging Markets

2014年1月号掲載論文

ブラジル、トルコ、インドネシアといった新興国は、この10年で国際投資家のお気に入りの投資先になった。急成長する国内産業に外資が舞い降り、世界経済の成長を刺激することにも貢献してきた。しかし、投資家は経済になんらかの問題の兆候を見いだせば、資金を引き揚げて、出口へと殺到する。このダイナミクスが、過去数十年で多くの地域で通貨危機を引き起こしてきたし、現状でも、インドネシア、南アフリカ、ブラジル、インド、トルコという「脆弱5カ国」を同様の危機に陥れる危険がある。実際、2013年5月に、ベン・バーナンキが量的緩和の縮小を示唆しただけで、新興市場通貨は下落した。主要先進国経済の量的緩和政策が見直され始めれば、リセッション時には成長のエンジンとみなされてきたダイナミックな新興市場経済の脆弱性がさらけ出される恐れがある。

  • 通貨危機は避けられない?
  • 何が通貨危機を引き起こすか
  • 新興国市場の通貨リスク
  • 危機防衛策
  • 国際金融のトリレンマ

通貨危機は避けられない?

2007年に始まるグレートリセッションとユーロ危機から世界経済が回復するにつれて、アメリカをはじめとする主要先進国経済がこれまでの量的緩和政策を見直し始めれば、リセッション期には経済成長のエンジンとみなされてきた、ダイナミックな新興市場経済の脆弱性がさらけ出されるかもしれない。

インドネシア、南アフリカ、ブラジル、インド、トルコというかつてはブームに沸き返っていた諸国の通貨は、いまや潜在的な切り下げ圧力にさらされており、2013年半ばには「脆弱5カ国=F5」とさえ呼ばれるようになった。新興国で通貨危機が起きれば、世界経済の回復がさらに遠のくのではないかと懸念する声もある。・・・

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