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CFR Interview
迷走するフランスとヨーロッパの未来

ドミニク・モイジ/フランス国際関係研究所特別顧問

Is France Heading South?

Dominique Moisi フランス国際関係研究所特別顧問。ハーバード大学客員教授。主著は『「感情」の地政学――恐怖・屈辱・希望はいかにして世界を創り変えるか』(早川書房、2010年)。

2013年9月号掲載論文

いまや重要なポイントは、フランスが、すでに危機を脱したかに見える北ヨーロッパの軌道を離れて、南ヨーロッパの近隣諸国の軌道に入りつつあるかどうかにある。フランスが明らかに、そして不幸にも、ギリシャやスペインの軌道に入りつつあるとすれば、EU(欧州連合)にネガティブな衝撃が走る。・・・これまでヨーロッパにとって独仏が一定のバランスを保つことが重要だった。だが不幸にも、フランスはもはやドイツと同じレベルの国ではない。・・・アメリカが関心をもつのは強いヨーロッパで、いまやアメリカは弱いヨーロッパへの関心を失いつつある。そして、弱いヨーロッパを前にアメリカが恐れているのは、欧米世界を構成するのがアメリカだけになってしまうことだ。必要なのは、ヨーロッパがよりヨーロッパ的になること、ヨーロッパの統合をさらに進め、よりダイナミックなヨーロッパになることだろう。

  • 迷走するフランス経済
  • 変化した独仏関係の本質
  • ヨーロッパの軍事と外交のバランス
  • 文化的例外主義と米欧貿易
  • 米欧関係

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